指定都市市長会は、地方分権改革推進委員会「第3次勧告」に関して、次のとおり、会長(矢田立郎・神戸市長)談話を発表します。
地方分権改革推進委員会の第3次勧告について(会長談話)
本日、地方分権改革推進委員会において第3次勧告がまとめられた。
地方分権改革推進委員会におかれては、昨年12月の第2次勧告以降も精力的に審議を重ねられ、今回、第3次勧告をまとめられたことに敬意を表する次第である。
特に、「義務付け・枠付けの見直しと条例制定権の拡大」として今回の勧告に取り上げられた条項の中には、まちづくりや子育て、介護保険などに関する国、道府県の関与の見直しなど、指定都市がかねてより主張している事項も含まれており、地方の自由度を拡大し、地域の実情にあった対応を可能とするものとして、評価するものである。
一方で、今回の勧告は、重点事項以外の具体的な取り扱いや大都市に関する視点が含まれていないことは残念であった。
政府におかれては、今回の勧告に示された条項に限らず、大都市に関する視点も含めて、国および道府県による義務付け・枠付け・関与の廃止、縮小を早急に実現し、基礎自治体を重視した地域主権の確立に向けた取り組みが進められることを期待したい。
また、地方自治法第263条の3に定められた事前情報提供の徹底等と国と地方の協議の場の法制化について取り上げられたことについても、高く評価するものである。
指定都市は、市民に最も身近な基礎自治体として市民に直接行政サービスを提供するとともに、それぞれの圏域の中枢都市としての役割を果たす我が国の地方自治制度において最も自立した自治体であり、鳩山内閣が基本方針に掲げる地域主権国家における基礎自治体のモデルとして、市民ニーズを的確に把握し、市民サービスの向上に、より積極的に取り組んでいく覚悟と能力を持っている。
現在、指定都市市長会はいわゆる地方六団体には位置づけられていないが、政府に対しては、限られた市域に全国の約2割もの人口が集中し、特有の課題と権能を持つ我々の位置づけについて十分配慮するよう、強く求めるものである。
平成21年10月7日
指定都市市長会会長
矢田 立郎 |
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