組織概要Organization

指定都市とは
指定都市とは、地方自治法で「政令で指定する人口50万以上の市」と規定されている都市のことです。
「政令指定都市」、「政令市」、「指定市」などといわれることもありますが、ここでは地方自治法にしたがって、「指定都市」という名称を使っています。
わが国には、792(令和4年10月1日現在)の市がありますが、指定都市は道府県と同等の行財政能力などを有していることが求められていることから、現在、概ね人口70万人以上の20の都市が政令による指定を受けており、その居住人口は全人口の約2割を占めています。
指定都市は、地方自治法の中の「大都市に関する特例」という規定によって、一般の市では都道府県が行っている事務のうち、児童福祉・生活保護・母子保健・食品衛生・結核予防など市民の健康や福祉に関する事務や、都市計画や区画整理事業に関する事務を担っています。
また、市域を複数の行政区に分けて区役所を設置しているのも指定都市の特徴です。区役所では住民票の交付や国民健康保険、地域振興など、日常生活に密着した多くの行政サービスを提供しています。
※指定都市以外にも、地方自治法の規定に基づき「中核市」が、その都市規模などに応じて指定されており、それぞれ都道府県から権限が移譲されています
※東京都には特別区という「区」があります。特別区は独立した法人格を持つ「特別地方公共団体」となっています。したがって、特別区は市と同様に固有の事務処理権限を有し、議会をもっています。
全国には20の指定都市があります(指定都市への移行年月日)
- 札幌市(昭和47年4月1日)
- 仙台市(平成元年4月1日)
- さいたま市(平成15年4月1日)
- 千葉市(平成4年4月1日)
- 川崎市(昭和47年4月1日)
- 横浜市(昭和31年9月1日)
- 相模原市(平成22年4月1日)
- 新潟市(平成19年4月1日)
- 静岡市(平成17年4月1日)
- 浜松市(平成19年4月1日)
- 名古屋市(昭和31年9月1日)
- 京都市(昭和31年9月1日)
- 大阪市(昭和31年9月1日)
- 堺市(平成18年4月1日)
- 神戸市(昭和31年9月1日)
- 岡山市(平成21年4月1日)
- 広島市(昭和55年4月1日)
- 北九州市(昭和38年4月1日)
- 福岡市(昭和47年4月1日)
- 熊本市(平成24年4月1日)
地方自治法の「大都市に関する特例」とは?
指定都市は、地方自治法の特例により、一般的には都道府県が処理することとされている以下の事務を担っています。
- 1.児童福祉に関する事務
- 2.民生委員に関する事務
- 3.身体障害者の福祉に関する事務
- 4.生活保護に関する事務
- 5.行旅病人及び行旅死亡人の取扱に関する事務
- 5の2.社会福祉事業に関する事務
- 5の3.知的障害者の福祉に関する事務
- 6.母子家庭及び父子家庭並びに寡婦の福祉に関する事務
- 6の2.老人福祉に関する事務
- 7.母子保健に関する事務
- 7の2.介護保険に関する事務
- 8.障害者の自立支援に関する事務
- 8の2.生活困窮者の自立支援に関する事務
- 9.食品衛生に関する事務
- 9の2.医療に関する事務
- 10.精神保健及び精神障害者の福祉に関する事務
- 11.結核の予防に関する事務
- 11の2.難病の患者に対する医療等に関する事務
- 12.土地区画整理事業に関する事務
- 13.屋外広告物の規制に関する事務